股関節痛で来院される方、結構います。
この場合、本当に股関節自体の障害なのか、股関節以外の障害から起こる症状なのかに分けられます。
足の付け根部分の前側で痛いのか、後側で痛いのかでおおまかに分けることができます。
前側の場合は股関節自体に障害を疑います。後側の場合にはそれ以外の原因(坐骨神経痛など)を疑います。
股関節自体に問題がある場合は厄介です。
症状はさまざまですが、中高年以降の女性に多いのは
「大腿骨骨頭無腐性壊死」と呼ばれる疾患で、
痛みも強く、予後も良くありません。
【血管性骨壊死】(メルクマニュアル家庭版より引用)
耐えがたい強い痛みによって突然発症することがあり、この場合、ほとんどの人は痛みはじめた日時をはっきりと覚えています。この突然の痛みは骨への血液の供給が途絶えたことによるものと考えられます。しかしほとんどの人では、何らかの症状が現れる前に無血管性骨壊死がすでに進行しています。壊死を起こした骨がつぶれると初めて痛みが現れます。立ったり歩いたり動いたりすると病巣骨に痛みが生じ、安静時には一般に痛みが和らぎます。原因は、
股関節の無血管性骨壊死による痛みは脚の付け根から太ももの前面や内側に広がったり、尻の部分に痛みが生じたりします。また股関節の動きを小さくしようとするために跛行(はこう)がみられます。進行すると股関節の小さな骨折が次々に起こり、ついには骨がつぶれます。そうすると痛みは強くなり、股関節がこわばって可動域が狭くなります
無血管性骨壊死の原因 (メルクマニュアル家庭版より引用)
(原因として判明しているもの)
- アルコール依存
- アテローム動脈硬化
- 減圧病(潜函病)
- ゴーシェ病
- 高用量のコルチコステロイド薬
- 股関節脱臼
- 股関節骨折(大腿骨頸部の骨折)
- 放射線療法
- 鎌状赤血球症
- 腫瘍
(原因として疑われるもの)
- 血液凝固疾患
- クッシング症候群
- 糖尿病 脂肪肝
- 痛風
- 脂質代謝異常
- 膵臓癌
- 膵炎
- 喫煙
- 全身性エリテマトーデス
しかし、25%は原因不明とあります。 (実際は上記の原因も確定的ではないようですが)
当院でも、苦労することが多い疾患のひとつです。
最終的には手術という選択肢を選ばざるを得ないこともあります。
できるだけ手術はしたくないと思って、来院してくださるのですが、
お役にたてない場合もあるのです。
手術後も調整に通われる方も多いです。
昨日来院された方も股関節痛でした。
紹介で来られたのですが、遠くから電車とタクシーで来てくださいました。
帰りは杖を忘れそうになるくらい改善したのですが(痛みが)、
まだ第一歩が始まったにすぎません。
おそらく、簡単にはいかないとは思いますが、全力を尽くします。
股関節の痛みにも効果あり!広島市西区吉原綜合治療院
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